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お彼岸、おはぎとぼたもちの違いは?その由来とこしあん粒あんの違い

目安時間約 7分

お彼岸の食べ物と言えば「ぼたもち」と「おはぎ」ですが、
どこが違うのでしょう?はっきりと区別されている方は少ないのでは。
 
そして、なぜお彼岸にはこれらを食べるのでしょうか?
  

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1章 お彼岸に食べる、おはぎとぼたもち、違いは?

  
お彼岸といえば、お供え物としてぼたもちやおはぎを用意するご家庭も多いことでしょう。
この2つの違い、分りますか?
 
■おはぎとぼたもちの違い
 
そもそもお彼岸とは、春彼岸・秋彼岸といって、年に2回ある先祖供養の行事です。
それぞれ、毎年3月の春分の日、9月の秋分の日をはさんだ前後3日間、計7日間がお彼岸とされています。
 
そのときお供えするお餅のことを、
春彼岸は、春に咲く牡丹(ぼたん)の花にちなんで「牡丹餅(ぼたもち)」、
秋彼岸は、秋に咲く紫色の萩(はぎ)の花にちなんで「御萩(おはぎ)」と呼んでいたのです。
また、春彼岸は、ぼた雪が降る地域があるので「ぼたもち」と呼び、
秋彼岸には、小豆が邪気を払うといわれるため、小豆の粒を萩の花の咲く様に例えおはぎと呼ぶ説もあるようです。。
ハギの花

 
だからお菓子そのものに違いがあるわけではなく、季節によって呼び変えていたということですね。
   
ちなみに本来の作り方は、 
ぼたもちは牡丹の花のように大きな丸に、おはぎは萩の花のように小ぶりな俵の形にします。
両方の形を見かけますが、この2つの形は理由があってのことだったんですね。
 
他にも、作り方で様々呼び分け方があるようです。
主な米がうるち米かもち米か、米粒を残すか半分つぶすか。
また、こしあんにするかつぶあんにするか、あんで包むか、きなこをまぶすかなど。。。。
  
■夏と冬の呼び名
 
実はこのおはぎ、夏と冬も呼び名があることをご存知ですか?
 
「餅をつかなくても作れる・・・つまり手軽にこっそり作れる」
ということから、
  
夏は
着き知らず→夜は船がいつ着いたのか分からない→夜船
 
冬は
月知らず→月が見えないのは北の窓→北窓
 
と呼ばれていました。
  
飢饉や倹約令でこっそり行いたい時でも、おはぎなら隣人に知られず作れたというわけですね。
 

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2章 お彼岸に牡丹餅を食べるのはなぜ?由来は

 
お彼岸におはぎや牡丹餅を食べるのは仏教伝来以前の日本固有の文化です。
外国の仏教徒は、お彼岸におはぎやぼたもちを供えることはありません。
  
お彼岸のお供えの目的は以下のようなものがあります。
・彼岸と此岸の距離が近くなる時期に小豆を使用した料理を食べて魔を払う
・ご先祖様に感謝としてのご馳走をお供えする
・五穀豊穣(収穫)の祈願
  
■ぼたもち・おはぎの起源
  
彼岸におはぎや団子を食べる風習の起源は諸説あるようです。
 
起源その1.  
[su_quote cite="ぼたもちの由来" url="http://www.kaimyo.net/higan/sonae/index.html"]そもそも「ぼたもち」は、春には豊穣を祈り、秋には収穫を祈って神に捧げるものでした。その後、仏教の影響でお彼岸に食べるものとなったのですが、語源は サンスクリット語のbhukta(ブッダ、ボッタ)とパーリ語のbhutta (飯の意味)が「ぼた」となり、mridu・mudu(ムチ、モチ:柔らかい という意味)が「もち」となって「ぼたもち」となったそうです。[/su_quote]
 
起源その2.
鎌倉時代中期に京都のある寺の和尚さまが毎年彼岸の時期に団子やおはぎを貧しい人々に振舞い、大変な人気を集めていたという逸話がもとになったとも。その後,京都から全国へ広がって行き、今のような風習になったと考えられています。
 
さらには 
砂糖や米が大変貴重だった時代に、先祖におはぎを供えて近所にお裾分けすることが大変な功徳を積むことになったからとの説もあります。
  
また、「おはぎ」は餡と餅米を「はぎ合わせる」ところからその名がついたという説や、
二つのものを「合わせる」から先祖と心と心を合わせるという意味で始まった等と言う説も。
    
■なぜ小豆?
 
お彼岸のお供えは、「小豆が材料である」ことが大事と言えるでしょう。
 
というのも、
「小豆」の赤い色は古来より邪気を払うとして信じられ、縄文時代の古墳から発見されるほど古くから、生活に欠かせない食品でした。
祝の席や儀式の際にはお赤飯や砂糖をまぜ、餡にして捧げられてきたのです。
その習慣から、小豆には『魔除け』の意味を込めてご先祖さまへの感謝と家族の健康を願ってお供えするようになったといわれています。
   
そしてもち米を使って『五穀豊穣』を祈願しているというわけです。 
 
だからあのフォルムに落ち着いたのですね。 
 

3章 こしあんと粒あんの違い?

  
餡となると、こしあん派か粒あん派かに分かれると思いますが…。
 
おはぎとぼたもちについては、
あんの材料である小豆の収穫時期に関係あります。
  
■秋のお彼岸
小豆の収穫期と同時期だったため、とれたての柔らかい小豆を使うことができました。だから柔らかい皮も一緒につぶして使うので、つぶあんができます。
 
■春のお彼岸
冬を越した小豆を使うことになりますが、越冬した小豆の皮は固くなっています。そこで皮を取り除いた小豆を使い、こしあんを使います。
 
よって秋のおはぎは粒あんで、春のぼたもちはこしあんだったのです。
現代は保存技術の発達や品種改良により、季節に関係なくどちらのバージョンも食べられるようになっていますね!
   

まとめ

おはぎとぼたもちにはこんな歴史的背景があったのですね!
 
私は普通はこしあん、おはぎなら粒あん派ですが。。。。
秋は粒あん、春はこしあんを食べて、季節感を感じてみてはいかがでしょうか?

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