よく土用の丑の日にウナギを食べよう!と聞きますが、土用の丑の日って毎年違います。
どうやってきまっているんでしょう?
そしてなぜウナギを食べるの?
ウナギにはこんな栄養が含まれていました。
美味しい調理方法も。
●土用丑の日っていつ?どう決まる?
土用とは、「土旺用事(どおうようじ)」が省略されたもの。
土用の丑というと、夏の暑いときばかりクローズアップされがちですが、実際は年4回。
1回の土用の期間は18日~19日。だから年に72日~73日も土用の期間があるんですね。
土用の考え方が生まれた背景には中国の陰陽五行説が関係しています。
この世のすべては、木火土金水の5要素の組み合わせで成り立つという考え方です。
季節までもこれで説明しようとしました。すなわち
春:木…木が盛んに伸びる季節
夏:火…火のように暑いから
秋:金…金属のように冷たくなっていく季節
冬:水…水のように冷える季節
あれ?土は?
そうだ、土の性質は全ての季節に存在するんだ!
・・・として、各季節の最後の18日~19日を「土用」としました。
ですから、
土用というのは、立春、立夏、立秋、立冬前の18日~19日間のことを指すのです。
●なぜウナギか?
万葉集にも土用にうなぎを食べる歌が詠まれているように、昔からウナギを食べる習慣はあったようです。
「石麻呂に 吾物申す 夏痩せに 良しといふ物ぞ 鰻漁(と)り食(め)せ」
夏痩せにはウナギがいいらしいから、取ってきて食べたら?って感じ。
「痩す痩すも生けらばあらむをはたやはた鰻(むなぎ)を漁(と)ると川に流るな」
(夏バテで)げっそり痩せても生きてればいいんだから、間違ってもウナギを取りに行って川に流されるなよ。って感じ。
夏の土用の時期は暑さが厳しいため昔から、「精のつくもの」を食べる習慣がありました。
最近では、「土用餅」とかってお餅も売っていますよね。
ウナギに限らず、「う」の着くものだったらなんでもいい、という話もあります。
(うどん、梅とか)
中でもウナギが一般的になったきっかけとして有名なのは
江戸時代の学者:平賀源内が、夏場に売れないウナギ屋さんに相談され
「本日丑の日」を張り出して売り出したところ繁盛したのがきっかけだとか…(なぜそれだけで繁盛したのか…^^;)
じゃあウナギってどんな栄養が含まれているんでしょう。
(ここでは、ウナギの蒲焼1本を180gとしています)
●鰻の特筆すべき栄養素
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・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンE
・DHA、EPA
・ムチン
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●ビタミンA
ビタミンAは皮膚や粘膜、目の網膜を正常に保つ、免疫機能を強化するなど健康に欠かせない栄養素です。
ウナギにはこれが豊富に含まれています、
なんとウナギの蒲焼50gで、成人男性が1日の必要量が補えます。
●ビタミンB1
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるサポートをする栄養素。
ウナギはビタミンB1も豊富で、魚介類の中でもトップクラス。
ウナギの蒲焼100gで、成人男性の必要量の7割が補えます。
●ビタミンB2
ビタミンB2は「発育のビタミン」と呼ばれ、成長を促進し、皮膚や髪など細胞の再生に関係しています。
ウナギの蒲焼100gで成人男性の必要量の半分が補えます。
●ビタミンE
ビタミンEは若返りのビタミンです。活性酸素を取り除き、血液をサラサラにする働きがあります。
ウナギの蒲焼100gで成人男性の8割を補えます。
●DHA、EPA
なんとウナギには、サンマを凌ぐDHA・EPAが含まれています。
EPAは血液や血管の健康維持、DHAは頭がよくなるとか、脳が元気になるとか言いますね。
●ムチン
ウナギのぬるぬるにはムチンが含まれており、胃の粘膜を保護してくれます。
肝臓や腎臓の機能を高める作用もあり、老化も予防してくれます。
さて、気になる効果は?
●美容効果
若返りのビタミン、ビタミンEとビタミンAが多く含まれるので、美容効果が期待来ます。
うなぎの皮には美肌効果に期待できるコラーゲンも多く含まれています。
●疲労回復効果
ビタミンAは、眼精疲労に効果がありますし
ビタミンB1は乳酸の燃焼もサポートします。乳酸は筋肉が披露した時に溜まるやつですね。
と、
気になるカロリーは蒲焼(100g)で293キロカロリー。
2枚蒲焼が乗ったものくらいですね。
丼ぶりで食べた場合(ごはん240g)は、293+403キロカロリー=698キロカロリー。
ご自分のライフスタイルに合わせて、調整してみてくださいね(^-^)
さて、最後に美味しく食べるための調理法をご紹介します。
●美味しい温め方
フライパンで酒蒸しにすると、ふっくらとして美味しい。
●炊き込みご飯
うなぎの蒲焼を入れて炊き込みご飯を作るとおいしい
似た食べ方で、残ったものを刻んでひつまぶしにしてもいいですね。
●蒲焼の作り方2種類
蒲焼の作り方には関東風と関西風があります。
この2つの大きな違いは、「さばき方」「焼き方」です。
【関東風】
特徴: 味の染みた柔らかいうなぎ
調理法:うなぎを背開きにして白焼きにしたあと、蒸してから再び焼く
【関西風】
特徴: 脂がのって焼き目がパリッと香ばしいうなぎ
調理法:小ぶりのうなぎを腹から開いて蒸さずに屋久。
お好みの調理法のものを選んでみてくださいね♪
また、白焼きのまま食べるのもいいと思います。
おススメの調味料は、
・わさび醤油
・塩
・ポン酢醤油
・生姜醤油(おろし生姜)
醤油は味が濃いものより薄めの方が白焼きの本来の味が楽しめます。
いろんな食べ方で、うなぎを満喫してみてださい。
さていかがでしたでしょうか。
土用の丑の日、うなぎの由来から、栄養素、美味しい食べ方までをまとめました。
夏にうなぎが食べられてきたのも納得ですね。
絶滅危惧種になっているため、天然のウナギを見つけるのは大変かもしれませんが
美味しいウナギを食べて、夏を乗り切りましょう!
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