海外のホテルではちょこちょこと渡す、チップ。
日本の旅館でチップって渡すのでしょうか?
海外のチップとの違いは何でしょう?
そして渡すときの金額やマナーは・・・・まとめました。
1章 旅館でチップは必要?マナーは?
結論から言いますと、国内の旅館において、チップは「不要」です。
なぜならサービス料込という料金設定がされているからです。
欧米と日本国内では、チップのとらえ方が異なります。、
欧米の場合は、ホテルやレストランの従業員の給与にはサービス料は一切含まれず、彼らはその収入の大半をチップに頼ります。だから出来るだけ多くのチップを得ようとサービスに努めるのです。また、チップを受け取る権利が国によって保障されており、チップが払われなかった場合、客に要求することも出来ます。(チップ不払いで訴訟が起きた例もあるそうです)。
本来のチップの意味は、客が受けたサービスの満足度の対価として支払うべきものです。
サービスを受ける前に渡すものではありません。
ここで日本でチップとすり替えられているのは、「心づけ」という習慣。
確かに以前は中居さんにこれを渡さないとサービスが悪くなる等あったようです。
しかし最近の旅館はそういった金額を貰わなくてもしっかりやるよう仲居さんは教育をされており、逆にお金を渡す事で具合が悪くなる事もあるほどだそうですが。
つまり以下のような感じ。
先渡し:心付け=お世話になります(迷惑料の先渡し)、融通きかせて貰いたい意。
後渡し:チップ=受けたサービスに対してのお礼
そういった意味では、心付けとチップは似て非なるものといえるかもしれません。
※本当に満足いくサービスを受けた場合は、その方にほんのお礼の気持ちを…という形で心付けを渡すのもありだと思います。
■渡すとどうなる?
近年は渡しても辞退する宿も増えており、渡すと支払の一部に充ててくれたり、気を遣ってお土産を渡してくれたりということになるようです。
ホテルや旅館に泊まったときに部屋においてある約款(やっかん)や、貼り紙等に心付に対する対応が書いてあるかどうか確認してみるとよいと思います。
■渡した方がよい場合は…
・予め、何かしら迷惑をかけるな、とわかっている場合。
(例)子供がいて騒ぐのが分かっている場合。
・迷惑をかけてしまったとか、規定外のサービスを受けた場合
(例)宴会で騒いでしまって迷惑をかけた場合
心遣いに対する感謝が心付け、なのですから、何か特別お世話になったなと感じたときや、迷惑をかけるなとわかっている場合は渡すのがよいでしょう。
そうでなくても、より気持ちよく過ごすためにも、心付けを渡したい言う場合もあるかもしれませんね。
受け取ってもらえる場合はそれでもいいでしょうし、渡さなかったとしても、サービスに変わりはないのが優良な旅館といえるでしょう。
2章 旅館でのチップの金額とマナー
さて、もし渡すとなった場合、金額は?
■金額は?
少し贅沢なお昼ご飯一回分や、多くても居酒屋での飲み会1回分が目安と言われています。(1000円~5000円)
無理をしない額で、気を使わせない額がいいですね。1000円~2000円が最も多いようです。
西洋のチップの基本がビール1本が基本に対しずいぶん高いですが、お世話になる都度渡すチップとの違いといったところでしょう。
ポチ袋かティッシュにくるんで渡しましょう。
3章 渡すなら、いつ?
渡すタイミングですが、サービスのお礼の意味であれば、帰りでもいいと思います。
しかし、これからよろしくお願いします、の意味を持たせるのであれば、やはり到着時がよいでしょう。
ちゃんと担当の仲居さんに渡したいものです。連泊であっても金額は変える必要はないと思います。
お部屋に到着して、仲居さんからのお茶出しや一通りの説明が終わって退出される直前などにそっと手渡しましょう。
その際は、お世話になります、などちょっと一言添えて。
もし渡せなくても、気が引けるなんて思う必要はありませんよ^^
まとめ
旅館でチップ…いや、心づけ。
基本的には必要ありませんが、
やはり人は心で動きますから、お互いに気持ちよく過ごせる距離感を創るのに心づけをうまく使ってくださいね。